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20th Anniversary Privilege
With heartfelt thanks — 10% off for 3 days only
20th Anniversary Privilege
With heartfelt thanks — 10% off for 3 days only

いつも私たちのクリエーションを愛し、支えてくださる皆さまへ。
今年も残すところわずかとなりました。2025年、il micio はイタリアにアトリエを構えて20周年という節目の年でした。この年月を共に歩んでくださった皆さまへ、心より感謝を申し上げます。
11/28(金)・29(土)・30(日)の3日間、オンラインストアにて「20th Anniversary Privilege(アニバーサリー・プリヴィレッジ)」を開催いたします。期間中は、すべてのお客様に 10%のご優待 をご用意いたしました。特別な3日間を、日頃の感謝とともにお贈りいたします。
〈1998 – ものづくりに人生を捧げると決めた頃〉
1998年、ほとんどイタリア語も話せないまま、ただ「ハンドメイドの靴をつくりたい」という一心で海を渡りました。
四苦八苦して仕上げた自作の靴と、拙い言葉で“修行させてほしい”と書いた紙。それを手に、電話帳を頼りに靴工房を一軒一軒訪ね歩く日々。断られ続けて31軒目――ようやく扉を開いてくれたのが、シエナの親方でした。
スタートラインにやっと立てた喜びと緊張。手作りの糸、猪の毛を針に使う昔ながらの技法。親方と共に作り上げた、中世から続く祭典“パリオ”のための伝統靴。革の香りに満ちた工房で、夜が更けても研鑽を重ねたあの日々。
靴づくりのことで頭と心がいっぱいだったあの頃の情熱と試行錯誤は、いまも私のものづくりの原点です。
〈2005 – 初めてアトリエに明かりが灯った夜〉
2005年、日本人として初めて海外にアトリエを開いた夜のことは、今も鮮やかに覚えています。
なかなか下りない労働許可証。ただ粘り強く待ち続けた数年。ようやくビザを手にしても、外国人への融資をしてくれる銀行は見つからず、物件探しも難航しました。そんななか、ほとんど見ず知らずの私に手を差し伸べ、支えてくれた人達がたくさんいました。
そして迎えたレセプションパーティーの夜。温かな灯りの下、グラスが触れ合う音の向こうに見えたのは、かすかな不安と、夢がひとつ形になった高揚、そしてこれから広がっていく未来への期待でした。
〈2015 – 10周年記念、さらにその先へ〉
2015年、Marino Marini 美術館にて10周年を記念したアートシューズ展を開催しました。
日々の靴づくりは楽しく、いつまでも続けていたいものでしたが、同時に“それだけではまだ足りない”という思いが心の奥に芽生えていました。父の集めた流木のコレクションに出会った時、靴を「履くためのもの」ではなく、思想や物語を宿す作品として表現したい――そんな想いがはっきりと形を持ちはじめました。
“個展をするなら Marino Marini 美術館で” 恐れ多い願いだと思いながらも、毎日バールで顔を合わせていた館長に思い切って打ち明けたところ、拍子抜けするほど快く受け入れてくれました。
イタリア人の美しいものへの懐の深さを改めて実感した瞬間でした。
そしてその日、20世紀を代表するMarino Marini の彫刻の隣に、私の作品が静かに並びました。
教会を改修した高い天井の展示空間に佇む自分の作品を見つめながら、私は改めて “クリエーションに挑み続ける” という決意を深く、確かに心に刻みました。
〈2016 – Boho新たな創造の章〉
2016年、私たちのものづくりに新たな息吹がもたらされました。それが、いまやブランドを象徴する存在となった「Bohoシリーズ」の誕生です。
接着剤もミシンも使わず、小さな革のピースをひとつひとつ手で編み上げるという、原点回帰のようでいて、まったく新しいアプローチ。70年代のヒッピー文化の自由な精神を出発点に、日本建築の構造美、日本文化の精神性、そしてイタリアの伝統的なクラフツマンシップを融合し、独自の世界が生まれました。
無限大をモチーフとしたピースは、その名の通り “無限の創造性” を宿しています。編み直し、修復し、時に分解し、まったく新しい作品へと生まれ変わることさえできる。限りある素材を大切にし、長く愛されるものをつくる――それは私たちの理念に対する、ひとつの明確な答えでもありました。
こうして誕生したBohoシリーズは、やがて10年にわたり多くのお客様に愛され続ける il micio の代表作となっていきました。
〈そして20年。歩みを支え続けてくれたもの〉
嬉しい日も、立ち止まる日も、迷いの夜もありました。それでも歩み続けてこられたのは、いつもil micioを愛し、支えてくださった皆さまの存在があったからこそ。
これまでの20年に、そしてこれから紡がれてゆく未来に。心から深い感謝を込めて。どうぞ、この特別な3日間をお楽しみいただけましたら幸いです。
il micio di Hidetaka Fukaya
深谷秀隆

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